帰化申請の条件に関する質問と回答例(憲法遵守条件など)
国籍法第5条1項6号の帰化条件は、「日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊する事を企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと」とされ、暴力団関係者はこの条文に該当します。
もちろん、帰化申請者本人が、暴力団組織の構成員であれば、素行条件上も不許可案件となるのですが、この憲法遵守条件である6号は、本人だけでなく、親族など関係の深い範囲の人間に該当者がいる場合でも問題とされ、現在のみならず、過去に親族を含めて該当者がいると帰化申請に深刻な影響を与えます。
また、隠していても法務局の調査により100%明らかになり、その場合には、本人の素行条件上も深刻なマイナスとなり、今回の申請が不許可になるばかりか、その後の再申請にも大きな影響を与えます。
身近な、深い付き合いのある人物に該当者がいる場合は、残念ですが、ほぼあきらめていただいた方が良いでしょう。
このサイトも含めて、インターネット上にはいくつかの帰化申請Q&A集がありますが、Q&A集に書かれている回答は「あなたのケースには必ずしもあてはまるものではない」ということをご理解ください。
帰化申請の条件、つまり帰化できるかどうか、については、申請者の在留状況・親族関係・仕事・収入・資産状況・賞罰・課税納税状況・その他の過去の履歴・将来の予定などによって、ひとりひとり全員違いますから、本来、一般論として述べることは絶対にできないものですし、述べても意味のないものです。
とくに帰化申請の条件については、それぞれの条件の基準が他の条件の状況によって変わってきます。例えば、「5年間以上日本に住んでいて、仕事を始めて3年以上経っている人」でも、住所条件を満たす方もいれば住所要件を満たさない方もいます。飲酒運転やスピード違反などの交通違反については法務局は非常に厳しい立場を取っていますが、それでも「過去に飲酒運転がある人」であっても、素行条件を満たす人もいればその飲酒運転により素行条件上不許可となる人もいます。
数千件にのぼる帰化申請の相談を受けてきた経験から申し上げますと、「気になる条件以外は、まず問題ない」と自己判断されている方ほど、実際は帰化の条件を全く満たしていないことが多い傾向にあります。簡単に自己判断される方は、性格的にいい加減な方である率が高いからです。むしろ、「本当に許可条件をを満たしているのでしょうか?」と心配顔で相談に来られる方の方が問題なく進む場合が多いです。慎重に真面目に暮らしてこられている方だからです。
このサイトも含め、インターネット等の情報は「あくまでも一般論であり、あなた自身のケースは違う」ということと、「全ての専門サイトはビジネスでやっていますので、本当に大事な情報は公開していない」ということを十分に理解された上で、このQ&A集をお読みいただくようお願いいたします。
帰化申請についてもっと体系的に知りたい方は、ASC申請支援センターのホームページをご覧ください。もちろん、帰化申請のご依頼や韓国戸籍の翻訳や取り寄せも行っております。
毎週土曜日の午後に、大阪谷町線天満橋駅の大阪法務局に隣接するASC申請支援センター内、相談ブースで、帰化申請相談会を開催しています。帰化申請をご依頼される方は、電話予約の上、ご相談にお越しください。
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