帰化申請の条件に関する質問と回答例(生計条件・素行)

日本人と結婚していますが実質上破たんしています。離婚するまでに帰化申請をしたほうがいいですか?

生計条件/帰化申請の条件/国籍法第5条1項4号

 現在の家庭事情を隠したまま帰化申請するのは「最悪」のケースです。

 おっしゃられている内容は、事実上は(たとえ婚姻時には真実の結婚であったとしても)偽装結婚の状況にあります。帰化申請の審査は細部にわたり厳しい調査と審査がなされますので、現在の状態は必ず発覚しますし、帰化申請書上や帰化面接時に申告した内容との間に相違があることは虚偽申請となります。虚偽申請は不許可となるだけでなく、その後の再申請や、ひいては、現在の在留自体に影響を与えますので、絶対に避けなければなりません。

 ですから、帰化申請だけのことを考えるならば、順番としては「きちんと離婚してから、帰化申請をする」しかありません。

婚姻が破局しているまま帰化申請はできません しかし、「日本人配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」「家族滞在」などの在留資格である場合には、もちろん、離婚することがその後の在留に大きな影響を与えることも覚悟しておかなければなりません。また、離婚後の生計をどうやって立てていくのか、子供の親権や撫養者の指定など、考えておくべきことはたくさんあります。

 あなたが帰化申請をするには、「円満に離婚し、(無事に在留資格変更を済まされるなど)在留に問題がなく、離婚後も生計条件・素行条件・住所条件などを満たす」か、現在の配偶者の方と「本当に、仲直りされる」かの、どちらかが必要です。

 そして、何度も申し上げて耳障りでしょうが、帰化申請において「ウソは必ず、バレる」ということを肝に銘じておいてください。

 

質問をお読みいただく際のご注意

 このサイトも含めて、インターネット上にはいくつかの帰化申請Q&A集がありますが、Q&A集に書かれている回答は「あなたのケースには必ずしもあてはまるものではない」ということをご理解ください。

 帰化申請の条件、つまり帰化できるかどうか、については、申請者の在留状況・親族関係・仕事・収入・資産状況・賞罰・課税納税状況・その他の過去の履歴・将来の予定などによって、ひとりひとり全員違いますから、本来、一般論として述べることは絶対にできないものですし、述べても意味のないものです。

 とくに帰化申請の条件については、それぞれの条件の基準が他の条件の状況によって変わってきます。例えば、「5年間以上日本に住んでいて、仕事を始めて3年以上経っている人」でも、住所条件を満たす方もいれば住所要件を満たさない方もいます。飲酒運転やスピード違反などの交通違反については法務局は非常に厳しい立場を取っていますが、それでも「過去に飲酒運転がある人」であっても、素行条件を満たす人もいればその飲酒運転により素行条件上不許可となる人もいます。

 数千件にのぼる帰化申請の相談を受けてきた経験から申し上げますと、「気になる条件以外は、まず問題ない」と自己判断されている方ほど、実際は帰化の条件を全く満たしていないことが多い傾向にあります。簡単に自己判断される方は、性格的にいい加減な方である率が高いからです。むしろ、「本当に許可条件をを満たしているのでしょうか?」と心配顔で相談に来られる方の方が問題なく進む場合が多いです。慎重に真面目に暮らしてこられている方だからです。

 このサイトも含め、インターネット等の情報は「あくまでも一般論であり、あなた自身のケースは違う」ということと、「全ての専門サイトはビジネスでやっていますので、本当に大事な情報は公開していない」ということを十分に理解された上で、このQ&A集をお読みいただくようお願いいたします。

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 帰化申請についてもっと体系的に知りたい方は、ASC申請支援センターのホームページをご覧ください。もちろん、帰化申請のご依頼や韓国戸籍の翻訳や取り寄せも行っております。

 毎週土曜日の午後に、大阪谷町線天満橋駅の大阪法務局に隣接するASC申請支援センター内、相談ブースで、帰化申請相談会を開催しています。帰化申請をご依頼される方は、電話予約の上、ご相談にお越しください。

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